表日光連峰縦走
女峰山 (標高2,483b) 帝釈山(標高2455b)
小真名子山(標高2323b) 大真名子山(標高2375b)


日程:20041023日 晴れ

那須火山帯に属する日光の火山郡は男体山(標高2,484b) ・女峰山(標高2,483b)・太郎山(標高2,367b)・大真名子山(標高2,375b)・小真名子(標高2,323b)・山王帽子山(標高2,077b)などの山群が並ぶ。今日は光徳牧場入口から裏男体林道(完全舗装)で「志津越え」まで車で入って、志津林道の馬立経由で女峰山−帝釈山−小真名子山―大真名子山を縦走し志津越えに下りました。表日光連峰縦走は霧降高原から赤薙山を経て一里ガ尾根を越え、後は今日のコースと同じです。



志津越えから三本松の紅葉

コース

自宅2200⇒(国道294号)⇒下館⇒(国道号408)⇒真岡⇒(国道352号)⇒鹿沼⇒(国道121号)⇒今市⇒(国道119号)⇒日光⇒(いろは坂)⇒光徳牧場入口⇒裏男体林道入口⇒太郎山登山口1:081:15志津越え6:00−(0:20)→ゲート6:20−(0:20)→野州原林道分岐6:40−(0:15)→馬立6:55−(0:10)→沢7:05−(0:05)→裏見・日光分岐7:10−(0:10)→堰堤工事現場(上から覗く)7:20−(0:50)→8:10水場下の沢8:15−(0:10)→水場8:20−(0:05)→ガレ場下8:25−(0:10)→ガレ場上部−(0:25)→8:40唐沢小屋8:45−(0:10)→ガレ場8:55−(0:15)→稜線9:10−(0:05)→中禅寺湖見える展望岩場9:15−(0:15)→9:30女峰山山頂9:45−(0:10)→一つ目のピーク9:55−(0:05)→二つ目のピーク10:00−(0:05)→帝釈山鞍部10:05−(0:05)→帝釈山山頂10:10−(0:40)→10:50富士見峠10:55−(0:20)→ガレ場中間点11:15−(0:15)→岩場11:30−(0:15)→11:45鉄塔の展望台12:05−(0:00)→小真名子山山頂12:05−(0:20)→12:25鷹ノ巣12:45−(0:30)→傾斜緩む13:15−(0:05)→稜線13:20−(0:10)→背の低い樹林帯入口13:30−(0:05)→13:35大真名子山山頂13:50−(0:05)→13:55千鳥返し(クサリ場)14:05−(0:15)→最後のクサリ場14:20−(0:30)→カラマツ林14:50−(0:05)→14:55志津越え

裏男体林道の入口はちょっと解り難い、国道120号で戦場ヶ原から湯ノ湖方面に走って、赤沼茶屋、三本松を通過し、光徳牧場入口(バス停)を光徳牧場に向かい、右側に三本松への入口を見つけ、未舗装の道を入る、雨の後は水溜りが有って走り難い、直ぐの三本松との分岐(T字路)を左折する、美しい樹林の中に白樺が見えてくる、道幅は一台分、背の高い笹に車体が当たるかもしれない、すぐに今度はカラマツ林になって、中禅寺湖が紅葉真盛りのころ、ここのカラマツは黄色く染まって見事(今日!)である。

カラマツ林を通過すると傾斜がやや大きくなって、まもなく太郎山登山口(標高1637b)が有る、太郎山に登るならここからさらに入る林道が伸びている。

志津越えはさらに先へ昇って行く、以前はこの先は悪路だったが、今は完全舗装で難なく志津越えに着く。志津越え(標高1785b)に着くと数台の車が停まっており、後から来る人の為に車の間隔を最低限にして停める。近くに志津小屋が建っているがトイレは無い、見上げると満天の星空、明るくなるのを待って仮眠する。尚 大真名子山(標高2375b)の登山口はこの駐車場からで、今回は下山に利用する。

一台の車が隣りに停まって目が覚める、東の空が明るくなって男体山が赤く染まっている、寒波が入り込み寒い、どんどん車が到着、駐車場は満杯で林道手前の空地を見つけて停めている車も出てくる。

ここにやって来た登山者の多くは男体山(志津越えから山頂まで2時間半)で、女峰山や大真名子山へ向かう人は少ない、埼玉から見えた男性3人女性2人らは車で馬立へと向かう、女峰山−小真名子山―大真名子山を縦走するには志津越えに車を停めておいた方が便利です。

志津越えからは志津林道を水平に進む、男体山が美しい、周りはカラマツが紅葉し見事だ、
しばらく行くと先ほどの埼玉の人達が車を停めている、まだゲートでは無いが、この先道が荒れている。


夜明けの展望

遠望の山々が見え、双耳の筑波山が見える、その左側に大きな山が見えるが名前は解らない、この辺りカラマツの原生林で古木の美しさが印象的である。

まもなくゲートでこの先は通行止め、さらに先に行くと裏見・日光への登山道が分岐している。この分れ道は、野州原林道で裏見滝を経て清滝に下っている。


晩秋も美しい

歩き出して40分ほどの所で橋を渡る、展望の良い所で明るく気持ちが良い、さらに二個橋を渡る、そろそろ馬立だ、先行の埼玉の登山者達が休憩、馬立で林道から登山道に取り付く、いきなりの急坂で、大きな沢(荒沢)まで下る、工事現場まで荷物運びのレールが横切って設けられている。この沢は普段は涸れているとの事だが今日は数日前の台風の為か水量が多い。橋は無く、岩を飛び越えて横切る、横切った所に再び裏見・日光への登山道が分岐して、女峰山は左の道で、裏見へは真っ直ぐ沢を横切って伸びている。この登山道は、日光市からの登山道でカラマツと笹原の美しい道で寂光ノ滝へと下る。

振向くと男体山が大きく聳え、大真名子山が続いている、樹林に入るが木々の間からの展望は良く登山道はシバササに変わって右下に涸れ沢が見えてくる、工事中の現場を登山道から見下ろす。

ポツポツとシャクナゲが現われ、小真名子山、大真名子山、男体山と並んで見えるようになって、太いダケカンバが現われる、男体山の奥に光って半月山の駐車場が見える、だんだん急坂に変わり、展望も無くなって、登り詰めると目の前に沢が現われる、沢から女峰山山頂へ向かってガレ場が続いている、沢を横切るが、岩の上からの展望は美しい、反対側は急坂の岩場でちょっと登ると、水場の標識。なるほど水場で水量の多い沢の水はここで湧き出している。


小真名子山&大真名子山

水場からは急登になる、ゴロゴロ石道も有って歩き難い、水場から続くガレ場の上部に着く、展望は抜群、樹林に再び入り、なおも登りが続きまもなく唐沢小屋の前に飛び出る。小屋の前には二荒山神社への登山道が下っている、二階建ての小屋には20人ほど宿泊可能だ。二荒山神社への登山道は、黒岩尾根を経て東照宮へと下るものです。

小屋の左に小さな祠が祭られ、その脇の道に入る、しばらくは深い針葉樹林帯が続く、小屋に泊まった人の散策コースに良いかもしらない。

10分ほど登ると大きなガレ場の下部に取り付く、見上げると何時岩が崩れてもおかしくない厳しさである、砂礫で歩き難い登山道をやや斜めに登る、横切ると砂礫から岩場の道に変わり、ここを直登する、岩場に腰を降ろして眺める光景は素晴らしい、男体山が一段と雄大さを増す。


最後のガレ場 女峰山も崩壊が続いている

高度が上がって、ようやく中禅寺湖が望め、主稜線になって最後の登りが始ると日光白根山が見えてくる、ハイマツとシャクナゲの混ざった急坂を直登すると、田心姫命を祭る社殿の横に飛び出る、先行の登山者が歓声を上げる。


女峰山山頂から

その歓声は北側の斜面が樹氷で飾られている美しい光景からで、さらに女峰山山頂に立って、歓声は大きくなる、360度の大パノラマ、残念な事に日本海側は雲で尾瀬、越後、会津の山々までは見えないが、日光白根山、男体山、大真名子山、小真名子山、太郎山の奥日光の山々は絵巻を見るようである。


女峰山の北側は真っ白

ここで埼玉の人々と別れ、帝釈山へと向かう、いきなり急斜面の下り、日光三嶮(太郎山からお花畑間、大真名子山から志津越えへの千鳥返し)の「馬ノ背渡り」の始まりである、ハイマツやシャクナゲに覆われた難所が続くが登山道はしっかり尾根に付いており、心配するような所は無い、馬立から志津越えに広がる樹林の原がとても美しい。


帝釈山山頂から

二つピークを越え、帝釈山の鞍部から帝釈山山頂は直ぐ、山頂は展望が良い、女峰山が実に雄大で凄みを感じる。

埼玉の人が教えてくれた急坂が始る、富士見峠迄標高400bの下りだ。大きくえぐられた悪路が急坂で続く、最初は子真名子山、太郎山が見えるのだが樹林に入ると、展望は無くなりただ足元に注意を払って下る、ようやく小真名子山が大きく見え富士見峠が直ぐかと思うが再び深い樹林に入りこれでもかと下り続ける、富士見峠(標高2036b)に下立つ、帝釈山は標高2455b、富士見峠は広く、志津越えから栗山村の野門へ抜ける林道が通っている、地図上もこの林道は点線で車の跡は無い。

ここから数分林度を緩く登るとガレ場の下部に着く、砂礫と岩場のすごい斜面で、一歩上に行くのがやっとだ、それでも踏まれた足跡があり、忠実にマークに従って上を目指す、振向くと400bの帝釈山の斜面は樹林で覆われ、ガレ場の上部になってようやく女峰山が美しい峰を見せてくる、一度樹林に入るが別のガレ場に出る、ここはガレ場の上部で長くは続かないが最後は厳しい岩場の登りで、樹林に入ってなおも木の根に頼って登り切るとシャクナゲに囲まれた肩に着く、花期には美しい花を楽しむ事ができるだろう。大きな無線反射板が建つ展望に出る、振向くと女峰山と帝釈山が美しい、女峰山の一番美しく見える地点だ。そして太郎山が目の前に大きく聳え見事だ、眼下には戦場ヶ原が広がって後方に日光白根山が雄姿を見せている。


女峰山の姿はここからが一番美しい 登って来ないと見れません

小真名子山山頂はすこし横に登ったところで樹林に囲まれている。

今度は鷹ノ巣へ約200bの下りだが帝釈山から富士見峠への下りに比べると楽なものである、鷹ノ巣は樹林に囲まれた狭いオアシスの様な所で、展望は全く無いがここでお昼にする。登山者は小真名子山で会った男性が一人通過しただけである。

大真名子山への登りは樹林帯で暗い、細い幹の針葉樹林が密集し、大木のシャクナゲが現われると、小真名子山とほぼ同じ標高になって、急登が終わる、ところが山頂はまだ先で、一度展望の良い稜線に出る、足元には大きなガレ場が志津林道側に切れ落ちている、シバササに腰を降ろし休憩、女峰山には日光市方向から吹上げる雲にすっぽり覆われてしまった。稜線から樹林に入りしばらく登ると太郎山側に出て、尾根を行くと深い樹林に入り込み、前方に高い峰が見え、背の低い樹林帯の前に着き、背後は枯木の林の地点、その背の低い針葉樹林を登り切ると大真名子山山頂に飛び出る。男体山が正面に、眼下に戦場ヶ原が広大に広がって後方には日光白根山が素晴らしい。


大真名子山の急坂 千鳥返し 展望は素晴らしい

下り始めは大きなクサリと鉄梯子から、日光三嶮の千鳥返しは直ぐだ、展望の岩場で男体山を眺めるには好位置で、男体山の山頂から北に延びる尾根が良く見える。千鳥返しは、今回のコースで最後の展望台で狭いけれどのんびりしたい所です。

クサリ場(太い鎖にビックリする)を下って樹林に入り、急坂が続く、大真名子山山頂から志津越えの駐車場が見えたが、なかなか近づかない、ようやく傾斜が緩むとカラマツ林の入口になって、5分ほど深いササ道を抜けると志津越えの駐車場に着く、既に帰宅した車が多くガラガラになり、数台が停まっているだけである。


戦場ヶ原 秋の風景にドップリ

駐車場に着くと今度は帰宅の心配、中禅寺湖や竜頭ノ滝周辺は紅葉狩りで大混雑、金精峠を越え沼田へ抜ける人達、覚悟は決まっている、裏男体林道の紅葉を楽しみながら下り、竜頭ノ滝で時間をつぶし、渋滞の中禅寺湖辺りは車窓から紅葉狩り、いろは坂は18時半、新潟で震度6の地震が発生したニュースを聞く、先週登った巻機山は清水、被害の多い所は長岡市から小千谷市、栃尾市周辺であると言う、守門岳や浅草岳、越後駒ケ岳の山容は地震で変化したのだろうか?

意外といろは坂に入るとスムーズになって、日光市は通常と変わらない、宇都宮から国道408号に入って下館、つくば市と走る、NHKは地震(新潟中越地震)のニュースを伝えている。

HP:わたしの天気予報