台風18号一過で那須連峰は大賑わい
沼原湿原から登って沼原湿原に下だる |
日程:2013年9月17日 (火) 晴れ
白笹山から茶臼岳が頭を出している 紅葉直前
コース
つくば市城山3:05=(国道408)⇒宇都宮=(国道4)⇒黒磯駅=(坂室街道)⇒坂室・沼原車道入口6:22=(林道)⇒6:35沼原池駐車場:40―(0:16)→沢出合6:56―(0:07)→鉄板橋7:03―(0:23)→四差路・展望よし7:26―(0:31)→白笹山0.5`7:57―(0:19)→白笹山山頂8:16―(0:03)→最初の展望8:19―(0:19)→二回目の展望8:38―(0:22)→南月山山頂9:00―(0:34)→日ノ出平9:34―(0:13)→牛ヶ首9:49―(0:31)→山頂駅・山頂分岐10:20―(0:25)→10:45茶臼岳山頂10:54―(0:08)→山頂駅・峰ノ茶屋跡避難小屋分岐11:02―(0:21)→峰ノ茶屋跡避難小屋・牛ヶ首分岐11:23―(0:20)→牛ヶ首・姥ヶ平分岐11:43―(0:18)→12:01姥ヶ平12:28―(0:11)→三斗小屋・沼原分岐012:39―(0:44)→T字路:二ノ出平・沼原・三斗小屋分岐13:23―(0:10)→駐車場・沼原湿原分岐13:33―(0:17)→13:50沼原湿原14:08―(0:12)→14:20沼原池駐車場14:21=(帰りも行きも同じコース)⇒自宅
徒歩:28、500歩
台風18号の進路は筑波山の北・南側を通過するか?南なら裏男体山林道で志津越えから女峰山、北なら益子の雨巻山と昨日予定、北を通過。
雨巻山は筑波山や加波山から眺める富士山と違い美しい、それに日光連峰・高原山・那須連峰の山々が美しく見える、今朝3時、天気予報は全国快晴、車は国道249を北上、ここで那須連峰に行き先を伸ばす。
国道408、宇都宮で国道4に移ると日光方面の山々、高原山が輝きだす、雲は見当たらない快晴!目的地は沼原湿原、国道4で西那須野駅(国道400塩原温泉方面)を見送り黒磯駅で板室街道に入る。
(国道4で那珂川を渡り那須街道に入る方法もあるが峠の茶屋駐車場は便利だが、沼原湿原は一軒茶屋を左折することになる)
板室温泉で深山湖入口(矢沢の滝がある)を見送り、沼原登山口のある乙女の滝駐車場を通過(停まって滝を見たい)、小枝が国道に氾濫、高度を上げると沼原車道入口を入る、国道以上の枝の氾濫、水が流れだし石・ドロがゴロゴロ注意し通過、続いて未舗装路が荒れている、直ぐに舗装、どんどん上に、大きな枝が道に転がる、新雪なら綺麗だが、たまらない!
沼原池駐車所の右側に登山道入口
再び未舗装、道路に水が流れ出て、数本の溝、最高レベルの注意で横切る、広い道路の出ると平坦、ここはから沼原池駐車所まで高原状で荒れるような事は無い。沼原池駐車所は広く、沼原池を見下ろし、三本槍岳と大峠で結ばれる流石山・三倉山の峰々が奥に連なる、沼原池の反対に白笹山が見え、トイレの右奥が登山口。
登山口、最近歩かれていない?何時熊が現れても不思議では無い、ただ、熊も人以上に臆病である、こちらの存在が出くわす前に判れば逃げてしまう、鈴を鳴らして歩く人、熊が出ない筑波山でも鳴らしている、’鈴’は熊の慣れ、私は付けない、その代り手を叩く、大声で存在を先に知らせることにしている、山に静寂を求めてくる人・小鳥の鳴き声を、、、と言う人が多い、鈴を鳴らす人は最近減っている、ただ鳴らす人は良く目立つ、夫婦で競っているのではと思える場面に逢うこともある。
左:アキノキリンソウ 秋の麒麟草 キク科 右:ノコンギク 野紺菊 キク科
左:オヤマリンドウ 御山竜胆 リンドウ科 右:エゾリンドウ 蝦夷竜胆 リンドウ科
登山道は荒れ、沢状、アキノキリンソウ、ノコンギク、オヤマリンドウとエゾリンドウが咲き、足元にぬかるみ、両側はクマザサ(隈笹、イネ科)に覆われ、白笹山の中腹、白笹山から南月山までの尾根道にギッシリ生え、最近刈入れが行われないようです。
大木に根元から下って、薄暗い沢を徒渉、続いて鉄板の橋で沢を渡る、この橋大分前から落ちそうで危ない!
美しいダケカンバン、大木のシロヤシオツツジ、アカヤシオツツジの登山道、時にはササに覆われ足元が不明!
ササ道とダケカンバ
沼原池が見え、展望は良くなると、四差路、左右に向い登山道は遊歩道?ちょっと下って沢を横切って、白笹山1.0`、直ぐに沼原1.5`の道標。シャクナゲが多くなって、展望は益々良い、快晴である。
西ボッチ(標高1410b)から男鹿岳方面
木の根の多い登山道になって、白笹山0.5`、再び流石山は見え、そろそろ白笹山山頂か?
左:タケシマラン 竹縞蘭 ユリ科 尾瀬の裏燧にもあるそうです、ナルコユリは黒く熟す。
右:イナワシロイチゴ 苗代苺 バラ科
ゴーゴーと凄い音、同時に茶臼岳が見えて、流石山&三倉山が美しさを増す、青空に浮かぶ名峰に感動。
左:ゴーゴーの音源は日ノ出平の向こうに頭を見せる茶臼岳
右:流石岳から伸びる三倉山
特に流石山&三倉山には登りたい意欲を駆りたてる、コースは:2002/7/21ニッコウキスゲの時期に歩いている、今度は紅葉時期に:東北自動車道西那須野塩原IC=(国道400号)=>早坂=(国道121号線)=>田島=(国道121号線)=>下郷町:養鱒公園への標識を左折=(林道)=>観音沼分岐=(林道)=>雨量観測所=(林道は砂利道)=>3:40「ここより車の乗入はご遠慮くださいの案内」駐車5:05−(0:10)−>5:15林道終点−(0:10)−>5:30鏡沼分岐−(0:40)−>6:00大峠6:15−(1:30)−>8:00流石山山頂付近8:25−(0:45)−>9:40大峠−(0:30)−>10:20林道終点−(0:10)−>10:30駐車場、と歩いて見たいものです。
南月山まで続くササの茂み、
刈込は東日本大震災後実施されていないかも知れない?
平坦になり、笹道を進む、展望も無く、白笹山(標高1719b)の着く、展望が無く先を急ぐ、ササに登山道が囲まれ、ササの中を泳ぐ、ササは登山道に生えず、道筋は良く解るが足元が見えず、ぬかるみや凸凹は突然と出くわす!
ガマズミ 莢蒾 スイカズラ科
美味しそうなガマズミ、一粒摘んでみるがまだまだ堅く食べられない、霜が降りてから美味しくなる。ナナカマド(ウラジロナナカマド)の赤い実は台風18号が半分落とし登山道に散らばり、紅葉時の楽しみを奪っているが、このガマズミは絶えているようです!
左:ゴゼンタチバナ 御前橘 ミズキ科
白笹山から下る日陰に生え、山に来たなと嬉しい、葉が4枚は未熟、
6枚に成長すると花実がつく。マイヅルソウも同じく赤く熟す。
右:ナナカマド 七竈 バラ科
南月山との鞍部までかなり下る、ササに覆われ、下り道は大変、足元の赤い実のゴゼンタチバナを見る。
南月山との鞍部、樹林帯は湿地、さらに昨日の雨が加わり落葉の下がぬかる、足元に赤い実、上を見あげると紅葉前の光景、半分以上が飛ばされている、谷川、尾瀬、日光の山々も同じだろう、再びササ原、登山道は湯本温泉、黒尾谷岳側にとび出る。
左:素晴らしい展望 双耳の筑波山と加波山 右:見えますか?富士山
ここから100`離れた筑波山、ここでは富士山は見えない、左に目を向けると高原山がクッキリ。再びササ薮に入り、第二の展望に飛び出る、今度は美しい富士山が見える、ここから約220`。
男体山(標高2484b)、女峰山(標高2483b)が重なって、
右に太郎山(標高2367b)
更に右に目を移すと、男体山、女峰山が重なって、右に太郎山が並ぶ、日光連山は約51〜60`。ここから富士山が見える、これは台風一過のお蔭!
南月山(標高1776b)にとび出る、ドーンと茶臼岳が姿を現す。
南月山から、茶臼岳
南月山頂上には石祠、南月山神社の石碑、ここから三角形の黒尾谷岳経由で湯本温泉へ。
にっこり笑顔の地蔵さんに挨拶、峠ノ茶屋駐車場に車を停めたと言う女性に出逢う、9時、聞くと一番乗り、茶臼岳山頂に登らず先に南月山に来たらしい、彼女の可愛い笑顔。につられる。快適の山頂です。
左:イワインチン 岩茵蔯 キク科 右:マルバヘビノボラズ 丸葉蛇不登 メギ科
マルバヘビノボラズは至仏山山塊や谷川岳など蛇紋岩地の特産品らしい、
ヒロハヘビノボラズが母種、次回訪れた時茎に鋭い刺があるか調べたい。
ナンテン、イカリソウ、サンカヨウもメギ科だそうです。
筑波山や宝篋山にヘビノボラズが大木で見ます、ただ、赤い実に熟すか見ていません。
イワインチンは変な名前だが、インチン(茵陳)とハハヨモギの漢名だそうである、浅間山周辺(高峰高原など)に見られる、珍しい植物の様です。
南月山から日ノ出平辺りは高山植物とミネザクラ、ミネカエデ、コケモモ、ミヤマヤナギ、アカミノイヌツゲ、ウラジロタデ、マルバシモツケ等が多く、植物観察!
オンタデ 御蓼 タデ科
オンタデはウラジロタデと似て、雌雄異株、木曽の御嶽山に生え名がついた、富士山にも多い。フジイタドリは富士山に多い、富士山の草紅葉はオンタデとフジイタドリの群生で黄色く染まる。
砂漠の様な南月山、賽ノ河原、続いて明るい尾根道、沼原方面分岐が日ノ出平(標高1786b)。
ミネザクラ 峰桜・嶺桜 バラ科
日ノ出平のサクラは例年5月下旬頃が見頃だそうです。
オオバコ 大葉子 オオバコ科
自宅・筑波山周辺のオオバコの葉は写真の様にスプーン形ではい?
葉が大きく広いことからきた名前で、
ヘラオオバコ、ツボミオオバコ、トウオオバコ、セイヨウオオバコなどの仲間がある。
春はミネザクラ、秋の紅葉はミネカエデ、筑波山はイロハカエデ、ウリハダカエデ、イタヤカエデ等。
左:ミネカエデ 峰楓 カエデ科
右:日ノ出平から飯豊山
牛ヶ首から
日ノ出平から三差路の牛ヶ首、登山者が多くなってくる、ここは右折し山頂駅へ向かう。
左:エゾリンドウ 蝦夷竜胆 リンドウ科
右:カリヤスモドキ 刈安擬き イネ科
牛ヶ首から火山特有の荒々姿、足元にはゴロゴロ岩、茶臼岳山頂の後に通過する無間地獄に比べると驚きは小さいのですが!
左:山頂駅・山頂分岐から茶臼岳登山道富士山 右:約225`の遠望 茶臼岳山頂目の前から
山頂駅から茶臼岳山頂まで約30分、台風一過を期待し登って来た人が多い、富士山と筑波山、、と展望を楽しみ難なく茶臼岳山頂(標高1915b)。
左:安達太良山方面 手前は朝日岳
右:会津磐梯山方面
手前は三本槍岳への縦走路
左:燧ヶ岳 尾瀬方面 中央が燧ヶ岳、その左が至仏山 左は日光連山
右:日光連山 男体山、女峰山、太郎山、奥白根山
茶臼岳山頂から台風一過を満悦、近くを眺めると唐沢山・三倉山・大倉山・流石山の峰々、南月山・白笹山・黒尾谷山、高原山、筑波山から左は八溝山等の阿武隈山地、、と素晴らしい。山頂から旧火口跡を一周、峰ノ茶屋へ下る。
左:シラタマノキ 白玉の木 ツツジ科
右:ガンコウラン
岩高蘭 ガンコウラン科
左:タカネイブキボウフウ 高嶺伊吹防風 セリ科 右:峰ノ茶屋跡避難小屋
シラタマノキタ、ガンコウランは良く探さないと、カネイブキボウフウは南月山から岩場に生え、どれも可愛いですね。
峰ノ茶屋跡避難小屋の手前で、牛ヶ首へと向かう。
噴気口から流れるガス、無間地獄
最大の火口が無間地獄、標高:1750b付近の火口巡り、牛ヶ首手前で、姥ヶ平へ下る。
荒れた登山道、足をひねらないように慎重、茶臼岳の凄さを感じる所で、茶臼岳の紅葉の写真に使われる光景が続きます。
姥ヶ平 美し、紅葉の時期は人の波が押し寄せる
ベンチにゴロリ、年間路那須ロープウェイ券を買い、毎週登って来る若いお母さん、三連休後家族を送り出しここにやって来たと言う、峠ノ茶屋から朝日岳、姥ヶ平下り、昼食、昼ね後、また戻るそうです。のんびり私も昼食、良い天気、登山日和、、、彼女の元気に牛ヶ首へ登って行く姿を見送る。姥ヶ平から牛ヶ首間はキツイ登りだが、茶臼岳の姿を見つつ登れば短い距離である。
ここから三斗小屋、沼原湿原へ、下る、沢を経て分岐へ。
三斗小屋・沼原湿原分岐
牛ヶ首から姥ヶ平へ下るか、峰ノ茶屋跡避難小屋から三斗小屋温泉に下る方法もある、そして三斗小屋温泉手前の沼原分岐からここ三斗小屋・沼原湿原分岐へ約30分。
姥ヶ平この分岐までは下りだけ、分岐から登り坂、沼原湿原まで大きな登りはここだけ、この坂を登り切れば茶臼岳の最後の展望です。
左:茶臼岳の最後の展望
右:沼原湿原まで大きな上下もなく、展望も無く、でも美しい樹林帯が続く
登り切って振り返ると茶臼岳から那須連峰の峰々が良く見える、ここで那須連峰とお別れになる。
大きな上下は無く、足元にツバメオモトが多い、花期の春は楽しいコースだろう、前方に沼原池が見え、大きく下る、綱場が欲しいような急坂を下る、周囲は背の高いササに囲まれる道、歩き難い!
日ノ出平分岐
T字路に日ノ出平まで約2時間の道標、日ノ出までの道は踏み跡が有るが、ササ薮の道になっている。薄暗い沢を横切る、カエデ類が多い登山道が続き、紅葉狩りは楽しみのところ、「オオイタヤメイゲツ」の名札を見る。
左:オオイタヤメイゲツ 大板屋名月 カエデ科 右:沼原湿原
オオイタヤメイゲツは対生、単葉、広葉、切れ込み、鋸歯。ハウチワカエデ(メイゲツカエデ)、コハウチワカエデ(イタヤメイゲツ)が良く似ているそうです、またオオイタヤメイゲツの赤味の帯びた果実が美しい、沼原池駐車場近くにも生えている。
Y字で沼原湿原・駐車場分岐、ここは沼原湿原1`の路に入る、平坦な道が続き、沼原湿原に着く。
左:沼原湿原から三倉山・大倉山・流石山 右:アケボノソウ 曙草 リンドウ科
アケボノソウは湿原の周辺草地や山間の小川のほとりなどの湿った場所に生育する、茎は四角形、葉は対生し縦に3本の葉脈が目立つ、花期は9〜10月。
サワギキョウ 沢桔梗 キキョウ科
尾瀬にも沢山咲くサワギキョウ、沼原湿原では今が見頃です。トリカブトが一株!
左:石段を登り切ると、自然林、美しい!
右:石段 沼原湿原から
沼原湿原から石段を登る、今日最後の登り、数分です。目の前に沼原池が大きく見える公園に着く。
台風一過の一日、数日秋晴れが続くそうです、、、、朝は無人の駐車場に数台の車が停まっている、帰りの林道は小枝の氾濫は減ったが、投げれ出した傷跡はしばらく続くだろうが紅葉シーズンには復旧されているかも知れない!紅葉狩りの素晴らしいコースです。
HP:わたしの天気予報