交通機関をフルに利用して明峰を登る  金峰山(標高2595b)

 

日程 20061230-31  快晴&快晴


金峰山小屋(巻道入口)から瑞牆山&八ヶ岳

 

コース

29,30
JR
新宿駅23:54(遅れて0:10発)=(ムーンライト信州81号 中央線)⇒3:09JR小淵沢駅5:44=(中央線)⇒6:09JR韮崎駅30JR韮崎駅7:40-(山交タウンコーチ)⇒8:35増冨温泉8:40=(山梨峡北交通)⇒9:00瑞牆山荘9:00−(0:25)→林道出合9:25−(0:25)→富士見平9:50−(1:00)→鷹見台分岐10:55−(0:10)→大日小屋11:05−(0:45)→大日岩・小川山分岐11:50−(1:40)→金峰山小屋分岐13:300:45)→14:15金峰山山頂14:30−(0:10)→14:40金峰山小屋

31
金峰山小屋7:10−(0:20)→金峰山小屋分岐7:30−(0:25)→砂払ノ頭7:55−(0:50)→大日岩・小川山分岐8:45−(0:35)→大日小屋9:20−(0:10)→鷹見台分岐9:30−(0:10)→富士見平&大日小屋・金峰山標識9:40−(0:30)→富士見平10:10−(0:20)→林道出合10:30−(林道経由0:35)→11:05瑞牆山荘11:20=(山梨峡北交通)⇒11:45増富温泉12:20−(山交タウンコーチ)⇒13:15JR韮崎駅13:20=(中央線:特急あずさ18号)⇒15:05JR新宿駅

 

新宿駅から新宿発ムーンライト信州81号は満席、小田急線が事故(乗客を待つ)のため15分遅れで出発、遅れが何処かで吸収し、定刻に小淵沢駅に到着、ここから始発5:44の大月行きを待つ、改札口の待合室ベンチで仮眠、昨夜の暖房(小淵沢駅のストーブは朝7:00から23:00まで点火される)のせいかホームの待合室に比べ格段の暖かさ、といってもマフラーを外せない寒さ、外は真冬。 始発の列車が5:35に入線、定刻に発車、6:09韮崎駅着、ここ駅は小淵沢駅とは違い待合室にストーブは置かれていない。

6:30頃外に出てみると、富士山、茅ヶ岳が見え今日は快晴!

韮崎駅から山交タウンコーチの増富温泉行き始発7:40(次は9:25)定刻にスタート、富士山、南アルプスの主峰、八ヶ岳、茅ヶ岳の大展望を楽しみ 8:35増富温泉バス停(民宿かもしか)に着く、直ぐに山梨峡北交通の瑞牆山荘行きのバスが出る、始発8:40(次は10:25 年末年始は12/301/3運行 この8:40に乗る場合新宿発ムーンライトしかない)定刻にスタート、心配された雪は少ない、しかし路面は凍結、自家用車で走りたく無い所、特に沢に架かる橋周辺が滑りそう、ここは山梨峡北交通の運行に頼るほうが安心。

瑞牆山荘バス停から登山道:

瑞牆山荘バス停9:00 瑞牆山荘最終バスは15:309:05,11:20,12:55,15:30)だと告げられ、大きな山岳案内版が新しく描かれている、その右の林道を100b入ると大きな無料駐車場(5,6台が停まっているだけ)、瑞牆山荘の前のトイレは閉鎖中。

案内版の左側の登山道に入って行く。積雪は少ないがアイゼンを付ける、美しい樹林が続く、傾斜が大きくなって直ぐに無料駐車場(駐車場で一般車通行止めのゲート有り)経由の林道出合
 
この林道は富士見平の近くまで延びている。 里宮神社入口・富士見平・金峰山の道標に従がって林道を横切って、丸太の階段を登る、木々の間に八ケ岳、南アルプスが見えている、この辺り登山道はやや荒れてきている、私はアイゼンをバス停から着けたが大日小屋までは特に必要では無かった。

ジグザグに登ると小さなベンチ、里宮神社はこのベンチに左方向に進むと神社裏の巨岩(八ケ岳の展望良し)に立つのだが現在は登山道は無い。初めてこの地に入って瑞牆山に登った時は登山道が里宮神社の横を通り屋根代わりの巨岩の上から南アルプスと八ケ岳の迫力ある展望に感動した思いがある、現在は通行禁止になっている。

ベンチから尾根状になって、左に瑞牆山が見えるが木々の間で迫力が半減、左林道の道標、林道に出てみると駐車場で林道の終点、木々が延びているが瑞牆山が素晴らしい。

登山道に戻ってミズナラ山梨百選、ジグザグに樹林帯を登って行くと富士見平富士見平小屋が建ち、小屋の入口から美しい富士山の姿を見る、ほっとする一瞬である、この後砂払ノ頭までクッキリ見える富士山はお預けになるからしっかり撮影しておきたい。9:50 小屋の横にトイレ。

金峰山へはトイレ左の登山道を登って行く、10:00 富士山はカラマツ林に向こうになる、まもなく尾根状になって、樹林で良く見えないが瑞牆山が左に、足元は岩がゴロゴロ、深い樹林に入り、飯森山を巻く、北風が瑞牆山方向から吹き付ける、やはり寒波が入り込んでいる。深く薄暗い樹林帯に入って行くと、まもなく。
 
南アルプスの展望良い崩壊地が現れる、北岳・仙丈ヶ岳・甲斐駒ケ岳・鳳凰三山そして左奥に御嶽山が白い姿を見せている、圧巻である。
 
さらに薄暗い中を登ると、ピーク地点に【富士見平-大日小屋・金峰山】の道標、この辺り足元が悪い、道標から下って鷹見台入口 10:55 ちょうど休憩したい所だが薄暗く先に進む。

さらに ゆるやかに下って平坦になると、シャクナゲが多くなる、ちょっと登り巨岩の横を通過すると大日小屋の真上に出る、屋根に雪が積もり静かだ、11:05 ここの木々はダケカンバで明るい林、進行方向に高々と大日岩、振向くと鷹見台も高く見える。

大日岩への登りは、このコース一番辛い登り、6時半にスタートし金峰山を往復の男性が下ってくる、山頂は冷たい強風で直ぐに下ったと言う。天気予報では午後から安定する予報、私の到着する14時頃はどうだろうか?
 
シャクナゲに囲まれる綱場20b程の綱が凍りの下に隠されている、シャクナゲの多い急登、鷹見岩と同じ標高になって大日岩から流れ落ちる大きなツララ、さらに登ると大日岩直下の展望地、南アルプスが一望、雪にスッポリ覆われた岩場を登り、深い樹林帯を登る、この辺り足元は凍結し危ない、木々を頼って一歩一歩登りたいところ。

木々に助けられ登り切ると、小川山分岐、小川山方向に20bほど入ると大日岩の肩地点、南アルプス、御嶽山、八ケ岳が素晴らしい、特に大日岩の奥に聳える八ケ岳は感動もの、瑞牆山の大きな岩峰も凄い。多くの登山者はここまで入らず小川山分岐で直ぐ右折し金峰山にむかってしまう。

 

大日岩肩から 五丈岩
そして金峰山の五丈岩、まだまだ五円玉の大きさ、先は長く高い。11:50

 

ベンチのある登山道に戻って、小川山と金峰山方向を確認して、暗い樹林帯を行く、木の根がうっとしい、12:20 そして登り坂になって、12:30 ピーク まだ暗い樹林帯を平坦に進むと、林間に富士山がよく見えるポイント12:25 この美しい富士山を見ると早く金峰山主稜線に出たいものであるが、深い樹林帯はなお続く、大日岩から2つ目の登り坂、雪はいよいよ深くなる、振向くと八ケ岳が全容を現す、見事な姿で雪道の中に足を止める。早朝瑞牆山荘を出た男性が下山「金峰山山頂は強風、寒くて、、」とのこと。深い樹林帯で腰を降ろすところもなく疲れるところだ、しかい周囲の樹林帯は実に金峰山らしく美林である。

大きな岩の間を登るようになって、青空が見え出す、ようやく砂払ノ頭に飛出る、前方に富士山の姿、新宿を夜行で発ち、やっとたどり着いた金峰山主稜線である、長い時間を費やして。

先ほどまで、下山中の人々が決まって教えてくれた、【冷たい強風】は止み、時々日溜りもある。

ここからは展望は良くなる一方、瑞牆山、小川山を見ながら最初のピークへ、一箇所だけ雪をかぶった一枚岩を登る、足が岩にうまくからまず難儀、増富温泉で得た情報から想像以上の深い積雪、ピークの左斜面を巻く、ここからの千代ノ吹上から五丈岩への稜線は金峰山の美しさの象徴です、五丈岩すっかり大きく目前になってきた

 


金峰山の主稜線 冷たい風が頬を赤くする

 

一度下って鞍部、ここからの富士山は実に綺麗だ、さらに深い雪、金峰山小屋の分岐、小屋にこのまま行っても良い気持ちになる、小屋までここから10分ほどだ。

しかし富士山の美しい姿が五丈岩まで私を押し上げてくれる、千代ノ吹上辺り、キツイ登りが続き、雪に覆われた岩場は歩き難い、小川山の奥に白い浅間山、神の山に相応しい。

 


振向けば八ケ岳 右端が瑞牆山

 

 鋭い、岩と岩の間の向こうに聳える富士山、振り向けば瑞牆山、さらに奥に八ヶ岳、北アルプスは見えない、御嶽山、中央アルプス、全ての峰を見せる南アルプス、、甲斐駒ケ岳、仙丈ヶ岳、北岳がクッキリ。

 足元は早朝日帰りで登った5,6人の踏みあと、一人が歩ける幅、ほぼ夏の道に沿っている、千代ノ吹上を過ぎてしまうと道は安定し、五丈岩に向かって緩く登る、雪を背負った五丈岩見事なものである。

金峰山山頂:標高2595bの最高峰は五丈岩から2,30b登る、金峰山山頂から、鉄山、朝日岳から国師ヶ岳へと続く峰々が一望。

【富士山から右回りに見てゆくと、竜ヶ岳、毛無山、山伏辺り、聖岳、荒川三山、塩見岳、間ノ岳、鳳凰三山、北岳、仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳、木曾駒ケ岳辺り、そしてさらに奥に御嶽山、ちょっと間が空き、八ケ岳(編笠山、権現山、赤岳、横岳、天狗岳)、蓼科山へと続き、八ケ岳の手前に横尾山、瑞牆山と小川山、小川山の奥に浅間山、手前に御座山、両神山、三宝山に甲武信ヶ岳、朝日岳、国師ヶ岳、北奥千丈岳、大菩薩辺り、、、で再び富士山、ぐるっと一周、360度大展望で明峰ばかりだ。】

 金峰山小屋に下るのだが、初めての人は迷う、五丈岩で降りようとしないで、山頂の標識から下る方が良い、山頂から大弛峠へは巨岩のトンネルが有る、手前に、だんご(円盤に金峰山と記された)状の道標が建ち、その根元に「金峰山小屋」とある、真っ直ぐ木々の間を下る、すぐ斜面に出て雪一面、眼下に小屋が見える、煙突から白い煙が見える、大きな岩の上に深い雪が載っている、足跡を忠実に!

 


金峰山山頂から小屋へ 瑞牆山&八ケ岳

 

  左に金峰山山頂から砂払ノ頭への鋭い稜線が綺麗、八ケ岳、瑞牆山、正面に浅間山を見ながら下る、金峰山小屋は瑞牆山側に巨岩がって強風をこの岩が防いでくれる、従がって大日岩側からこの岩は見えるが小屋は砂払ノ頭より上に登らないと見えない。

 


金峰山山頂から小屋へ、 振向くと五丈岩

 

ストーブで暖められた金峰山小屋に入る、今日は10人程、受付をしてコタツに滑り込む、小屋泊まり登山者は川上からの人が多い、瑞牆山荘からの人は少ない(私を含め2人、だだし、瑞牆山荘からの登山者の多くは日帰りが多いから半々だろう、大弛峠からの登山者はいない)。山小屋で働く青年の彼女も川上からすでに5,6回ここを訪れていると言う、コタツにほっと花が咲く。

 


煙突から噴煙 金峰山小屋は暖かい

 

真冬の小屋は寒い、夕食を頂き、早目に布団に滑り込む、夜中、八ケ岳や瑞牆山を明るく照らす綺麗な月夜になった。

  6、「朝食が用意できました」の声で起床、昨夜はカレーライス、今朝はハムエッグ、食が進む!
昨日川上から登った3人の男性達は山頂経由で瑞牆山荘へ下山とのこと、私は彼らと小屋の前で別れ千代ノ吹上に向かう巻道に入る、7:10 八ケ岳が赤く染まる、昨日良く見えなかった北アルプスが赤く染まりだすと、それまで主役の八ケ岳に日が当らなくなって、北アルプスが印象的な美しさ、瑞牆山の山頂にも日が当る、そして浅間山、富士山は山頂に立たないと見えないがそれに相当する美景である。
 
巻道は大きな上下は無い、ただ雪は想像以上に深い、浅橋が途中にある、この橋の上が滑る。シャクナゲも多い。

7:30 樹林帯から抜け、直ぐ金峰山山頂との分岐、瑞牆山・八ケ岳・浅間山、金峰山の五丈岩、山頂から小屋への斜面と何時までも眺めたい光景だ。ただ今朝の富士山に早く会いたい、先に進む。

 


これほど優しい富士山は見たことが無い

 

下ると砂払ノ頭の手前のピークで、神秘的に美しい富士山、ピークへと登る、南アルプスもその峰々をおしみなく見せてくれる。

 


1歩間違うと谷底、来春まで眠ることになる

 

美景に酔いながら、砂払ノ頭辺りを遊歩する、一枚岩はしりすべりでパス。

 


八ケ岳の奥に北アルプスが赤く染まる

 

蛙に似た岩で最後の富士山大展望を終えて、薄暗い樹林帯を下る。7:55 昨日韮崎駅から瑞牆山荘まで同じバスだった若者2人に出会う、彼らは昨日瑞牆山で今日金峰山だ。

 


展望の無い樹林帯が続くが、下り坂で八ケ岳が見える

 

大日岩まで二つのピークを越える、深い樹林帯を下る木々の幹が美しい、平坦になってちょっと登った所に木々の間から覗くと富士山の全景が見える、その先にポッカリ上空が開くところがあるが展望は無い 8:30 シャクナゲが多くなって、2つ目のピークへ、巻道、右が開け五丈岩が見える、8:40 ずいぶん下ったものだと実感、そこから深い樹林を抜けると小川山分岐、大日岩に立寄る、金峰山の五丈岩が見える、八ケ岳、瑞牆山、御嶽山、中央アルプス、南アルプスの主峰は甲斐駒ケ岳・仙丈ヶ岳、鳳凰三山、北岳、、、と続く。

8:50 大日岩を見ながら樹林帯を下る、昨日より氷が増え、滑り易い。大日岩の直下の斜面慎重に下る、大展望。大日岩で会った男性の奥様遅れて参上「何時も私をおいて、どんどん行っちゃうのよ!」とそんなに不満でもなさそう、彼は「富士見小屋で待つように言ってある」と言っていたが、彼女は「金峰山山頂に行きますよ!」と、日に焼けした健康色の笑顔、彼以上にお元気そうだが。シャクナゲの多い急坂、次いでぴったり寄り添って歩く、高齢者ご夫婦「昨日は雲取山で移動3時間、一昨日は大菩薩、、」、百名山達成を目標に2年前から始めたと言う、山は「歩いて登るもの」、2人の健康を維持し仲良く達成して欲しいものです。

 


鷹見岩 後方は南アルプス、右奥が中央アルプスに御嶽山

 

大日岩からの急降下を追え大日小屋、緩やかに登り返し、鷹見岩入口、前回友人達とシャクナゲ登山のとき登っている、今日は一人、パス決定は早い、でも登れば価値ある展望で今日は富士山も見えていることだろう。ここで5,6人の登山者、さらに登れば富士見平−大日小屋・金峰山の道標、ここで今回のコースで登りは無くなる、9:40

南アルプス展望の崩壊地を過ぎ、広い道で富士山が木々の向こうに見える、ここでアイゼンを外す。まもなく尾根を離れ、富士見平へ下る、カラマツの美林、その向こうに美しい富士山、5人の登山者、まもなく富士見平小屋、今日は小屋の前が賑やか、30日から開いている、従がって昨日(30日)の朝は閉じていた。

小屋の前のツツジに小鳥がやってくる、そんな日溜り場所。富士見平から瑞牆山まで2時間で今日瑞牆山を往復し、明日金峰山という人、その逆の人も多いようです。富士見平小屋の前は美林でテント場があり、数張り、美味しい水場が小屋から数分。

 

 
昨日も今日も変わらない美しい富士山  富士見平小屋入口から
庭先から見事な富士山、価値有る眺め。10:10

 

どんどん下って、林道出合 10:30、瑞牆山荘発11:20であり余裕、林道で下る、きっと八ケ岳の良く見えるポイントがあるかと、あったけれど、カラマツの間から、大きく右におれ、10:40 摩子の山入口 10:45 まもなくゲート、無料駐車場、増富温泉行きのバスが待っている、11:05  バスは11:20発。

途中 弁慶の力石、上矢立岩、下矢立岩など現れる、美しい沢、増富温泉11:45着、民宿「かもしか」で肉うどん、体の中からポカポカ、増富温泉発韮崎駅行きは12:20、定刻発。

車窓の眺めが良く眠れない、前方に富士山、振向くと八ケ岳、右に巨峰の甲斐駒ケ岳、そしてオベリスクがツントした鳳凰三山の地蔵岳が凄い迫力で韮崎駅手前まで見えている、特に若神子辺り実に素晴らしい展望です。そして忘れてはいけない山が茅ヶ岳で、ここに登れば大展望、快晴の今日は凄いなと振り返る。

13:15韮崎駅着、「一番は早い電車、、」「13:20発あずさ1号」、新宿に15:05

 

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