北志賀高原・奥志賀高原の明峰を訪ねて 笠ケ岳(標高2076b)・岩菅山(上条用水)(標高2295b) |
日程 2004年6月26日(木) 梅雨空(曇り) 笠ケ岳 岩菅山
笠ヶ岳(標高2076b):志賀高原で2000b級の山々が多いが、この中でも姿が良く目立つ格好の峰である。志賀高原のランドマークと言われ一度は登って見たいものである:ここ
岩菅山(標高2295b):まずは高山植物園に登って岩菅山を目指す、下山はアライタ沢の農業用水路を歩こう、とても雰囲気の良きコースです:ここ
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【笠ケ岳】2004年6月26日 (土)
神滝も近い、紅葉狩りは凄いヨ!
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6/25は、つくば市から、笠ヶ岳登山口へ。。。。
ここを登れば志賀高原だ!
左:ルピナス(昇藤 ノボリフジ)マメ科
右:ニッコウキスゲ(日光黄萓) ユリ科
ゴマノハグサ科にクガイソウ、ルリトラノオ(伊吹山)等が有る。調べて見るとマメ科のルビナス(別名:ノボリフジ)で、フジの花を逆に立てたような雄大な花穂が美しい植物です。花がたいへんに豪華で、花色も、紅、桃、青、紫、黄、橙など多彩。
外来種であるルピナスは、その強い繁殖力で、在来種の高山植物を駆逐していくため、その除去作業が急務になっており、志賀高原では全山あげて取り組んでいる植物とのことです。
すぐ近くにニッコウキスゲが咲き、ルビナスは園芸で植えられたのでしょう?
志賀高原に入ると!
国道17号渋川市から草津へ向かう国道353号に入り中之条町から国道145号へ移り、大津で右折し草津道路(国道292号)に入り草津温泉を経て志賀草津道路(国道292号)を上って行く、右にシャクナゲ群生地が有って満開で有る、残念な事に駐車場が無い、やがて右に殺生河原山麓駅から上る白根火山ロープウェイが見えてくる、道路は駐車禁止、殺生河原を見ながら上ると、白根火山延びる稜線が広大に広がって、白根火山の大きさを認識する。
上り切ると白根火山バス停の有料駐車場の入口に着く、残念な事に逢ノ峰を巻いて本白根スキー場の駐車場への道路は閉鎖され、コマクサの本白根山登山には不便だ。さらに先に進み、右に白根山を眺める位置辺りで道路左に駐車場が有る、ここに車を停め、万座温泉側の小高いピークに立つと展望が良く、足元には無数のコケモモが群生している、白根山周辺では横手山迄でここ以外無料駐車場は無い。横手山の渋峠が志賀草津道路の最高点で、硯川迄一気に下り平床の道路右の湿原にはレンゲツツジが咲き、白樺の美林もあり、とても良い光景である、平床大噴泉公園の有る所で、水蒸気が大きな音を立て吹上げている。20:00頃に笠ケ岳登山口(笠岳峠の茶屋)に到着!
コース
笠ケ岳登山口(笠岳峠の茶屋)4:10−(0:30)→4:40笠ケ岳山頂5:00−(0:20)→5:30笠ケ岳登山口 6/26は夏本番ですね
この平床から笠ケ岳の案内に従って、橋を渡るとその後は道幅が車一台分、そのまま一気に上り詰めると笠ケ岳登山口で笠岳峠の茶屋が建ち、トイレも有る。晴れていれば展望も良い、さらに山田牧場方向に進むと、右斜面一面がお花畑となる、更に、もっと下れば牧場が美しい姿になる。
笠ケ岳山頂は登山口から約30分歩くことになる、笠岳峠の茶屋の裏から登山道に取付く、最初の数分は木段の広い登山道だが、目の前にシャクナゲ林(今日は一輪のみ、咲き残り)が現われると傾斜はキツクなって、手すり付きの階段で傾斜はキツイ!
左:男坂・女坂
右:笠ヶ岳山頂
しっかりと手すりにつかまって登らないと危ない、階段を登り切ると、女坂・男坂の分かれ、ちょっと悩むが、男坂の方が良く踏まれている、下山に女坂とし、男坂を登ることにする、直ぐ鎖場、岩場を登り切れば巨岩の岩塊を積み上げた笠ケ岳山頂(標高2076b)に着く。展望は素晴らしいとのことだが、今日は360度ガスに包まれる。
笠ヶ岳は岩の峰である
歩く道は素晴らしい
下りは女坂、男坂は鎖をよじ登れば終わりだったが、こちらの女坂は複雑な岩場続きで縄を使って下る、樹林に入れば男坂と合流、後は慎重に駐車場まで下る。
平床まで戻って、道路脇に空地が有れば車を停め、白樺、池の美景をめぐって、蓮池から奥志賀高原方向に向かう。
*この後特に計画が無い場合:
志賀高原に戻らず、山田牧場経由で松川渓谷(七色温泉、五色温泉)に下って雷滝、八滝をご覧になって、指折りの紅葉狩りをお勧め。
神滝は別名、裏見の滝とも呼ばれ、滝の裏側から流れ落ちる姿を見ることができる。落差約30mの大滝は息をのむ豪快さ。
滝の裏が見られる滝、崩壊も多いので気を付けて!
月待の滝(茨城県大子町) 棚下の不動滝(群馬県渋川市) - 日本の滝百選 入沢の滝(群馬県神流町) 雷滝(長野県高山村) 八坂の大滝(長野県大町市) 裏見滝(栃木県日光市) 裏見の滝(群馬県みなかみ町) 裏見ヶ滝(東京都八丈町(八丈島)) 裏見の滝(長崎県大村市) |
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【岩菅山】2004年6月26日 (土)
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コース
高天ケ原スキー場6:10−(0:40)→東館山山頂6:55−(0:50)→寺子屋山(標高2125b)7:50−(0:15)→金山沢ノ頭8:05−(1:30)→ノッキリ9:35−(0:40)→10:20岩菅山山頂10:40−(0:25)→ノッキリ11:05−(0:50)→岩巣護橋11:55−(0:30)→底清水12:25−(0:01)→一ノ瀬分岐12:26−(0:33)→一ノ瀬スキー場13:00−(0:06)→一ノ瀬バス停13:06−(0:15)→3:20高天ケ原スキー場
志賀草津道路(国道292号)の蓮池から奥志賀(R471)へ入って行く、志賀第一トンネルを抜けると大沼池入口(四十八池・大沼池・志賀山方面)を見送り、次いで第二トンネルを抜け、東館山ゴンドラリフト入口を見送くると第三トンネル、ここを抜けると、ようやく、目的地の高天ケ原バス停「無料駐車場」でここが高天ケ原スキー場である。東館山ゴンドラリフトは第三トンネルの両側に入口があり、8:40から運行開始
紹介すると:東館山ゴンドラリフト・高天ヶ原サマーリフト・発哺高天ヶ原間送迎バスをセットにした周遊コースで、標高2000mからの眺望や、東館山山頂付近に広がる高山植物園などをお楽しみ、標高2,000mを越える展望台からの眺望と、高山植物園の宝庫、東館山エリア。展望台からは、長野市方面・北アルプス・北信五岳などすばらしい眺望が望めます。
左:グンナイフウロ 右:ハクサンチドリ(白山千鳥) ラン科
夏本番
高天ケ原サマーリフトと東館山(ひがしたてやま)ゴンドラリフトは8時半以降の運行開始で、6:10 当然歩くことになる、ヒオウギアヤメの咲く木道を渡って、ゲレンデに向かう、下から眺めるとゲレンデの右側に沿って登山道の踏跡が山頂まで続いている。
東館山高山植物園
高天ケ原スキー場、一番右のスキーリフトの脇から取付く、ゲレンデの中だけに傾斜はキツイ、おまけに虫が顔にまつわり付き無視できず苦労しながら登る、反対側の焼額山(やけびたいやま 焼額山スキー場入口から登れる)が大きく見え、美しいスキー場だなと思う、約30分でリフト終点に着く、広場を横切って、広い木道に取付く、直ぐ石畳の広い道になり、東館山ゴンドラリフトの下を通過すれば、東館山高山植物園である。サマーリフト終点から東館山山頂までは徒歩約10分、お花畑を歩きます。東館山ゴンドラリフトは山頂まで一気に登ってしまう。
この植物園にはグンナイフウロが咲き、志賀高原の植物が集められている、花の側には名札が付き観察は楽しい。
左:コマクサ 右:ヤマオダマキ(山苧環) キンポウゲ科
お馴染み!
左:コバイケイソウ(小梅尅吹jユリ科 右:ミツガシワ(三つ槲) ミツガシワ科
流石、行楽地
園内には遊歩道が有って、一周約30分、「三好達治詩碑」を見て、東館山山頂(標高2030b)に登ると、広場に飛出ると東館山展望台が建っている。コマクサの咲く横から岩菅山の標識に従って、園内を下る、直ぐ水量の少ない水場が有る、ヤマオダマキ、ハクサンチドリ、コケモモ等が沢山咲いている、印象的なのはコバイケイソウの群落である、観察しながら最低地点に下る。
登山道からそれているが武衛門(ぶえもん)池のミズバショウは終わって、ミツガシワの群落が水面を飾っている。登山道に戻って樹林帯を抜けると、林道に出る、道幅が10bほどで広く、左折し、展望は無いが、道端にマイズルソウが群生、まもなく寺小屋スキー場に出合う、ゲレンデの中央に踏跡が有って、長い柱が等間隔で立てられ、登山道がこの柱に沿って上に伸びている、展望は開け岩菅山や戸隠高原の山々が見えると言うが、ガスが深く見えない、おまけに小粒の雨が落ちてきた、ゲレンデを登り切るとリフト終点の建物が建ち、登山口が見え、木階段が樹林の中に登っている、この階段は傾斜もキツイ。
ゴゼンタチバナ(御前橘) ミズキ科
真夏に花が咲き出す、、、、天気の良い時に来たいけど
左:寺子屋山山頂 中央:イワカガミ 右:マイヅルソウ
小粒だが美しい
登山道は刈込みされ、とっても歩き易い、まもなく寺子屋山山頂(標高2125b)に着く、山頂というより通過点の様なピークだが三等三角点がある、樹林に囲まれまったく展望は無い、何時の間にか雨も止み、稜線を下って行くと金山沢ノ頭で赤石山との分岐。
登山道、こんなガスですが、雨は落ちてこない
マイズルソウ、ツマトリソウ、ゴゼンタチバナの競演が足元に続く、樹林の中を下って登ると目の前が大きく開ける、ガスで展望は無い、また樹林に入り大きく下る、また登ると再び稜線に飛出て、展望が開けるがここもガスで見えない。ここも下って樹林帯に入り、登って三度展望の良い稜線に出る、ガスがやや切れて、これから進む稜線が見え、稜線漫歩を楽しむ、グンナイフウロが咲く、本コース、一番のビューポイントである。
左:コンロンソウ(崑崙草)アブラナ科 右:ユキザサ(雪笹) ユリ科
赤石山分岐を過ぎると岩菅山が良く見えるらしい、今日は花と遊ぶ
間もなく2042bのピーク
右:ツバメオモト(燕万年青) ユリ科
上下の少ない稜線が急に登りになって岩場を通過、標高2042bのピーク、大きく下って、イワカガミの多い小ピークを越えると、ノッキリに着く、三差路で一ノ瀬への分岐だ。
左:イワナシ 右:ノッキリ
金山沢ノ頭からノッキリの間は、展望の良い稜線漫歩が楽しめ、大きな上下もなくお勧めです。
岩菅山まで40分、岩のゴロゴロした穏やかな登山道で展望も良い、山肌は一面笹に覆われている。ノッキリと山頂の中間点辺りまで登山道は上部の地層が流され赤土だが、赤土が上部の地層に隠され、登山道にアカモノが多くなってくる。
左:ヤマゼリ(山芹)はセリ科 右:ウラジロヨウラク(裏白瓔珞) ツツジ科
壊れかかった木階段を登るようになって、主稜線に変わり北風が吹きつける。
ツガザクラ(栂桜)ツツジ科
ナエバキスミレ(黄色)がポツポツ現われ、ウラジオヨウラクも多い。階段はほとんど壊れ、急斜面を登って行くと大木の下に着き、その上に立つと山頂の巨岩が見えてくる。秩父宮の登山記念碑が必要以上に大きい、神社の祠も建ち賑やかだ。
岩菅山山頂
岩菅山山頂(標高2295b)からの展望は素晴らしいとのこと、今日は、上空は晴れだが回りは360度ガスである。畳を広げたような巨岩の山頂で、水平な岩場でごろりと横になる。
左:岩菅山避難小屋 右:ミヤマキスミレ
(深山黄菫)スミレ科
北側の樹林の淵に避難小屋が建っている、内部を覗くとストーブが設置されている。裏岩菅山(標高2295b)はここから往復2時間、登山道は良く踏まれ、行って見たいのだが、空模様が怪しく断念した。展望は志賀の山々、苗場山など上越の国境の山々が姿を見せてくれると言う。
ガスで見えないが、苗場山、鳥甲山を見渡せる
チャンスが有れば、好天気に!
ノッキリまで戻り、ここは右折し、一ノ瀬へと下る、左は樹林、右は開けている尾根道でるが、ネマガリタケが多く、枝が登山道に時々突き出ている、尾根道から離れ山腹を下るようになり、三本の太い針葉樹林の根本を過ぎると、長い長い階段が続くようになる、階段が終わりかと何度もほっとするが直ぐにまた階段である。
沢の音が聞こえ、【岩菅山―5/10−一ノ瀬地点】やや湿地の広い所を通過、少し登り、また階段を下る、ダケカンバの樹林が美しい、林床は笹で覆われ美林である。
沢の音が大きくなって、目の前に綺麗な沢が現われる「アライタ沢」で岩巣護橋である、立ち入りの綱が張られ美景を壊している、ここから上条用水が始まって、一ノ瀬スキー場までこの用水沿い下って行くことになる。
左:アライタ沢出会い
右:農業用水路 素晴らしい!
上条用水:アライタ沢から一ノ瀬スキー場まで徒歩約1時間半、この用水路に沿って歩きました、用水路の歴史は知りませんが、自然の沢と比較しても負けない美しさ、用水路と呼ぶより沢と呼んでも良いくらいでした。今回の、岩菅山登山の一つの目玉ですね!一度は歩きたい散歩道です。
左:コウモリソウ(蝙蝠草) キク科
右:タツナミソウ(立浪草) シソ科
清水が流れ気持ち良い道
武右門沢に出合い、用水路はこの沢を横切っている、まもなく「底清水」と呼ばれ、巨岩の底から清水が流れ出している、小三郎小屋跡で一ノ瀬と一ノ瀬スキー場方向と二分する、この用水路に沿って一ノ瀬スキー場方向へ直進する。
左:底清水辺り 右:ハクサンチドリ(白山千鳥) ラン科
上条用水に沿って歩き出し約1時間、飽きてくる、カラマツ林の横を通過する所で、草が道を覆い隠す、ところどころ用水が崩壊し大きな鉄製のトヨで補強されている。ようやく樹林から抜け、眼下に一ノ瀬が見えてくると直ぐに一ノ瀬スキー場の横に出る。
スキー場を横切って一ノ瀬バス停に向かうと湯田中駅行きのバスが目の前を通過、一ノ瀬バス停発 13:04のバスで、この次は15:04である。
高天ケ原迄で歩くことにする、本の散歩です。
大駐車場を横切って橋を渡り道路に出る手前で、湿原に木道が引かれている、入って見た「せせらぎコース」と呼ばれ、コバイケイソウやヒオウギアヤメが咲き、バス乗れば見られない、乗らなくて良かった!
一ノ瀬バス停から高天ケ原バス停まで徒歩約10分でした。
HP:わたしの天気予報