牛奥ノ雁ガ腹摺山&雁ヶ腹摺山  大峠から 富士山の展望台

 牛奥ノ雁ガ腹摺山(標高:1995b)雁ヶ腹摺山(標高:1874b)

 

牛奥ノ雁ガ腹摺山
晴れていれば、右奥に富士山が現れる
カメラでは無理だが、目に焼き付く

 

 

  この辺りに、雁ヶ腹摺山、笹子雁ヶ腹摺山(標高:1358b)、牛奥ノ雁ヶ腹摺山と言う面白い山がある、長い名称の山でもある。

  雁ヶ腹摺山は1942(昭和17)年113日に撮影の富士山の写真が500円札の裏の図に使われ、広く知られた。

 

 

2001年4月8(土)晴れ 牛奥ノ雁ガ腹摺山&雁ヶ腹摺山 大峠から 富士山の展望台

コース

4:00大峠4:30―(0:40)→5:00赤谷ノ丸―(0:50)→5:50黒岳―(1:10)→6:50牛奥ノ雁ガ腹摺山7:30―(1:00)→8:50黒岳―(0:50)→9:30赤谷ノ丸―(0:40)→9:50大峠一寸休憩し:大峠10:10―(1:00)→11:00雁腹摺山―(0:50)→12:00大峠

 

 

牛奥ノ雁ガ腹摺山は大菩薩嶺の石丸峠から小金沢山を越える小金沢連嶺(こがねざわれんれい)と呼ばれるコースのほぼ中間に位置。このコースは大菩薩峠の介山荘から石丸峠を経て、小金沢山(標高:2014b)を経て、牛奥ノ雁ガ腹摺山を越え、黒岳(標高:1988b)から湯ノ沢峠へ、この峠から大蔵高丸(標高:1781b)、大谷ヶ丸(標高:1644b)を経て滝子山(標高:1610b)を最後にJR中央線初狩駅に通じている。また黒岳から大峠に急降下して雁ヶ腹摺山(標高:1874b)を経て金山鉱泉に下れます(大峠から連絡バスは無いから金山鉱泉に下るのが正解)。

小金沢連嶺コースには:
雨沢ノ頭:標高2,024b
大菩薩嶺:標高2,056b
小金沢山:標高2,014b
牛奥ノ雁ガ腹摺山:標高1,995b
黒岳:標高1,988b
大蔵高丸:標高1,781b
破魔射湯丸:標高1,752b
大谷ヶ丸:標高1,644b
滝子山:標高1,590b

 

牛奥ノ雁ヶ腹摺山に登るには大峠や湯ノ沢峠からのコースが考えられるが、今日は帰りに雁ヶ腹摺山に立ち寄るので大月Jct近くから真木小金沢林道で大峠に入りました。

途中、湯ノ沢に沿って湯ノ沢峠に登り、富士山展望の白谷ノ丸を経由することもでき、ここは歩いて見たいコースです、この場合は雁ヶ腹摺山はパスした方が良い。真木小金沢林道は11月末から4月末まで冬季閉鎖になる。

 

大峠から黒岳には登山者が多いようですが、牛奥ノ雁ガ腹摺山までは足を入れる人は少ない。牛奥ノ雁ガ腹摺山手前の川胡桃沢ノ頭まで行くと、雄大な富士山の絶景に逢える。また、黒岳から南の大蔵高丸から滝子山の間も富士山を眺めながらの楽しい縦走ができます。

 

 今日のコースには富士山のビューポイントが多くある、ポイントの1つは大峠から30分くらい登ったところ、さらには川胡桃沢ノ頭、牛奥ノ雁ガ腹摺山山頂である、ここは登って来た人だけが得られる雄大な富士の景色であり、期待を裏切らない。大峠から牛奥ノ雁ガ腹摺山へ、同じ大峠から雁ガ腹摺山にも登れるので、時間があれば、雁ガ腹摺山を登りたい。

 

 それではコースに合わせ登ってみましょう

 

 今日は大峠までは大月(3:30)から車で入り(4:00)、大峠の黒岳登山口から登る、峠には東屋があり、駐車場もある。一方、カメラを抱えた年配の男が雁ガ腹摺山を目指し登って行く、まだ暗い、4:30 明るくなったので歩き始める、4月末、今日は寒い(4℃)、足元は霜柱だ、でもいきなりの急坂5,6分も歩くと体がポカポカと熱くなってくる。

 

赤谷ノ丸の南側(大峠から約30分程)は富士山が大きく姿を見せてくれる、雪化粧の富士山が朝日に輝き素晴らしい。ここから川胡桃沢ノ頭までは雑木林の中や幾つかの突き出た岩の上から眺めることになる。赤谷ノ丸まではたんたんと登るしかない、ピークを過ぎると右側が開け、少し下り鞍部。

今度は暗いイメージ(林床が苔)の樹林帯(コメツガ、シラビソ)の登りが続く、足元には積雪で歩きにくい、まだまだ登るのと嫌気が出る頃、黒岳の標識、登山道の脇に黒岳山頂、黒岳は標高1,988bで一等三角点がある。

 

 

 

ここから川胡桃沢ノ頭までは尾根道で多少の登り下りは有るがたいしたことは無い、展望は時々突き出た岩の上。黒岳(6:10)から約20分、急に目の前が開け、南アルプスが目の前に見え、富士山がドーンと雄大だ、言葉では表現できない美しさ。川胡桃ノ沢ノ頭で腰を下ろしたいが霜で覆われ無理。

 

 

ここから賽ノ河原までは雑木林中を下る、積雪と藪で時には山道が不明、足跡を探しながら下る、牛奥ノ雁ガ腹摺山が見えるので多少道が不明でも問題は無い、ササヤブの登山道、ササについた露が凍り、溶け始め、下半身だけ雨具を付ける、腰までのカヤトをかき分けて進むことになる。

鞍部(6:30)の賽ノ河原はササ原ですぐ登りになる、川胡桃沢ノ頭で隠された富士山は見えないが、左側に南アルプスが並ぶ、富士山の頭が見えるのはかなり登ってからだ、見えると元気が出てくるから不思議だ。

 

 それにしても深いササ原、足元が見えない、ただ山道はしっかりしていて迷うことは無い。一度樹林帯に入り、再び急なササ原を登る、中腹に広場があるので一寸休憩に良いが、山頂はそこから数分、その数分がキツイのです。

 

大きな岩が見えてくると牛奥ノ雁ガ腹摺山山頂、思わず歓声(一人で!!)、富士山・三ッ峠・南アルプス連峰・甲斐駒ケ岳・金峰山・八ヶ岳と明峰が並んでいる。山頂は広く岩に腰を下ろし、おにぎりを食いながらしばらく観覧。

ガイドブックに「新宿の明かり、、、」(富士山が見える日帰り100低山:主婦と生活)の話が載っているが、本コースで唯一携帯が通じる領域内。

 

 さて下山、同じ道を大峠まで引返す、頭の中に賽ノ河原から川胡桃沢ノ頭への山道が大変かなと思っていたが、問題なく通過、ここでご夫婦に会う。再び、川胡桃沢ノ頭(8:15)、もう芝は乾き、今度はゆっくり休憩ができる良い場所で眺めが良い。

 

登るときにはあまり気が付かなかったが、太い木が何本も茂る尾根道を黒岳へ向かう、川胡桃沢ノ頭と黒岳間は思っていたほど上下が無く快適、ただ見晴らしは無い、湯ノ沢峠から登ってきた若者に会う、「湯ノ沢峠から黒岳間は富士山の展望が良かったが、黒岳からは。。。」と言う。

 

黒岳から長い・長い下りが続く、よくこの長い登りを登ったなと思いながら、特に赤谷ノ丸から大峠間は本当に急坂でした。

 

大峠、朝は計3台の車、その2台(一台は自分の)は帰り、新たに10台ほど停まっている、ほとんどが雁ガ腹摺山への登山者です。雁ガ腹摺山から下ってきた、登山者は満足げ、富士山も見えているとのことです。

 

一服して雁ガ腹摺山へ登る。

 

 

真木小金沢林道は大月から大峠間は通過できるがこの先は通行止め、そのゲート脇を登る、沢をふたつ渡り、ジグザグに登って行くと赤谷ノ丸、黒岳から牛奥ノ雁ガ腹摺山まえに峰々が大きく見える。

木々の間から富士山は見えている、まもなくなだらかな登りになり、大きなブナの木が続く、明るくて気持ちが良い、新芽は膨らんでいるが新緑を楽しむには数日後だろう、急な登りに変り、大きく富士山が見え素晴らしい。

 

 

大きな岩が展望台を作っている、急坂も終わると再び雑木林、すぐにカヤトの原に出る、緩やかに登ると雁ヶ腹摺山山頂

 

山頂はカヤトの原が広く富士山が美しく引き立てている、反対側は展望ない。山梨県内では指折りのビューポイントとして評価が高い山頂である。

 

500円札の裏絵に描かれた富士山はここから撮影したというだけのことはある。富士山の展望台として三ッ峠は有名だが、ここも負けてはいない。

 

 下山は同じ道を引き返す、ほとんどの登山者は私と同じコースだが、変ったルートの二人に出逢う、湯ノ沢峠(タクシーを使った!)から黒岳に登り、大峠に下山し、雁ガ腹摺山へ登って、白樺平経由で金山温泉、大月駅に下山するという、流石にこのコースを良く知っている。

 

HP:わたしの天気予報