荒沢岳 1968b  越後の荒沢岳から奥只見を経て尾瀬御池

 日程 20021012-13  

越後駒ケ岳の登山口枝折峠(標高1085b)から眺める大きな山、こうもりが翼を広げた感じ、越後の穂高岳と呼ばれる荒沢岳はその鋭い峰を見せてくれる、寒暖の厳しい奥只見、紅葉狩りには最適の山である。


前ーから荒沢岳を望む

コース

関越自動車道渋川IC−>小出IC−>折立温泉−(奥只見シルバーライン)−>銀山平出口−>日光橋−>伝之助小屋の先の荒沢岳登山口駐車場:村杉5:45−(1:00)−>6:20前山−(2:00)−>9:55前ー頂上−(1:40)−>12:16荒沢岳13:05−(4:30)−>17:30銀山平駐車場−>日帰り温泉「白銀の湯」−(奥只見シルバーライン)−>小出駅(泊)6:00−(国道352号)−>枝折峠−>石抱橋―>銀山平―>銀山平船着場―>8:00雨池橋―>恋ノ岐橋―>尾瀬口―>9:00平ヶ岳登山口―>金泉橋―>10:30尾瀬御池−(国道352号)−>日光・塩原交差点−(国道400号)−>西那須野町―>小川町−(国道294号)−>自宅

参考:銀山平(標高760b)・前山(標高1091b)・前ー(標高1536b)・荒沢岳(標高1968b)、枝折峠(標高1065b)・駒ケ岳(標高2002b)、未丈ガ岳(標高1553b)

関越自動車道小出ICから国道352号に入る、越後駒ケ岳の登山口枝折峠には奥只見シルバーラインを使わず蛇行する国道352号を走った、今回はシルバーラインを走りぬけ標識に従って銀山平に出る、国道352号と交差し右折、暗くて良くわからない、後で気づくが登山口は約100b間隔に2箇所ある何れも前山に通じ距離は変わらないが、私たちの登った石抱橋(枝折峠方向)に近い方が正解で道も荒れていない。

道路を挟み、登山口の反対側に駐車場がある、10数台は停められる、もう一つの登山口にも駐車場がある、この他にも幾つか駐車場があるから心配はいらない。

登山開始:夜が明けて 5時半準備をして出発、登山口は歩き易いが直ぐ涸れた沢を歩き、急登が始まる、この急が30分くらい続く、時々回りの山々が見え、奥只見湖から立ち上る霧が広がって見事な風景を作り出す、枝折峠から日向倉山・丸山と続く山並み、しばらく登ると今度は日向倉山の後ろに未丈ガ岳が姿を見せる。


奥只見湖に朝霧が流れる

奥只見湖の水面はまだ霧の中、静かで美しい自然を満悦し、家内も私もこの急登を何とか乗り切る、いくぶん平になって、越後駒ケ岳が大きく姿を見せる、紅葉に肌を染め、中ノ岳へと続く稜線が素晴らしい、まもなく分岐に着く、反対の道を10bほど引き返すとピークで木々の間から荒沢岳の大きな姿が見える、前ー?と探す、岩肌が見える、あれだなと確認、このピークが前山(標高1090b)だろうか、休憩に良い。


越後の明峰 越後駒ケ岳

なだらかに下って再び分岐を通過、ブナ林が多く紅葉狩りを楽しみ、駒ヶ岳の姿を見ながらブナ林の坂を登って行く、時々左側が開け、未丈ガ岳のさらに奥の山々が見え、あれが浅草岳、その奥が守門岳と眺めながら登る、会津朝日岳方向も見え出し、どの山が○○と断定できないくらいの山また山である、傾斜が急になったり平らになったりを繰り返し、前ーが目の前に姿を大きく現す。

20bほど、下り鞍部に着く、この辺り紅葉が美しい、ブナの根を頼りに急登が始まる、駒ケ岳が美しい、一段落し、今度は鎖だ、鎖を過ぎると普通の登山道、次は固定された梯子もあってちょっと手ごわい、大きな岩の裏側に着く、ここから狭い斜面を鎖を伝わって巻くように登って行くと、前ーの最初のピークに着く、前ーから荒沢岳に向かって伸びる尾根が鋭く見える、今度は、狭い鋸尾根を進む、まもなく人の声が上から聞こえる、岩場をよじ登りゴヨウマツに囲まれた中間点のピークに着く、展望は素晴らしい。奥只見湖を覆っていた霧が何時の間にか消え、全容が見え出す、ここまで登ってこないと見られない、見事な風景が広角に広がる。


ここを登り切らないと駄目なの!


前ーの見事な紅葉

この三連休、荒沢岳から駒ケ岳を縦走するという3人の男性、酒に水を担いで重そうだ、この先のルートを聞くと、ここから急降下、鎖を使って行くがここは特に問題は無いが、前に見える岩肌を登らなくていけないらしい。

鎖を使ってまず鞍部まで急降下、鎖で岩に取り付く、岩肌から水が流れ出すところに着く、今度は長い鎖を使う、足元は岩が階段上になっていて危なくは無い、次はちっと急な鎖で、その次は、視界が開け、振り向くと怖いがじっくり登れば安心、先行の家内、幾つかの鎖を無難にこなし、やっとピークに立つ、また一段と展望が開け、駒ケ岳がどんどん高くなる、中ノ岳は荒沢岳の陰になって見えなくなっている。


恐ろしいほどの吊尾根、紅葉は素晴らしい

ピークから10bほど先に行くと前ー山頂で標識が立って荒沢岳1.8`とある、左右が深い谷、荒沢岳の山肌が紅葉で覆われ、幾つもの沢が流れ落ちる、所々に残雪が残っている。

ここからは山頂に続く長い吊尾根、笹に覆われた登山道はぬかっている、なかなか着かない、後から横浜から来たという団体さんに抜かれる、今日は何人もの登山者に抜かれている、先行した男性が下山、後少し、反対側の景色は良いという、その言葉を頼りに上り詰める、やっと、荒沢岳の肩に着く。すごい展望が展開、今年7月登った燧ヶ岳が立派、平ヶ岳は目の前だ。

主稜線を進む、岩峰を登ってゆく、前ーで慣れた岩登り特に難なく山頂へ、越後三山が目の前に、八海山は駒ヶ岳の奥にギザギザの峰をちょっとのぞかせている、枝折峠―駒ケ岳―中ノ岳―兎岳―丹後山、巻機山、平ヶ岳、燧ヶ岳、会津駒ケ岳、会津朝日岳と続き反対側には未丈ガ岳が立派、その奥に守門岳、浅草岳が連なって360度の大パノラマ。

先ほどの縦走3人組を見送る、今夜は兎岳辺りにキャンプだという、横浜の団体さんは明日は未丈ガ岳に登って帰宅(新幹線と路線バスで銀山平に入ったという)。

5時ごろには登山口に着きたい、13:00下山開始、荒沢岳山頂から伸びる稜線が美しい、主稜線から離れると燧ヶ岳は見えない、同じ道を引き返す、前ーまでは淡々と下る、夕日が山々を照らし、紅葉狩りは登って来た時と変化、奥只見湖が美しい、前ー山頂から岩場が始まるが、登って来た時に比べ以外と楽に下る、団体さんの後だけに待ち時間があったがた、紅葉狩りをその間楽しむことができる。


夕日に輝き奇麗です

下から「もー良いよ!」の掛け声を聞いて、鎖を使って下る。

前ーを無事通過し、ブナ林の中を前山に向かって一度鞍部まで下って、再び登る、銀山平に下る二つの登山道分岐登って来た道と反対(右側)を選んでみる、すでに登山者は下って家内と二人だけになっていた。こちらは落ち葉が積もり、ほとんど歩いた様子が無い、傾斜は反対の道と同じく急です、国道352号が眼下に見えるがなかなか着かない、道がかなり荒れてくると沢の音が聞こえる、沢の水は貯水に集められ、まったく流れていない、従って水場にはならない、さらに下ると平になって、橋を二つ渡り、ようやく登山口、朝登った登山口から約100b、5,6台分の駐車場がある。5:30、少し遅れたら真っ暗になっていただろう。

登山口には一台の車が停まっており、おそらくあの三人の車だろう。

車に戻って枝折峠方向に向かうと、国道352号から分岐し「白銀の湯」方向へ向かう、ログハウスが立ち並び、木造の「白銀の湯」へ、今年の春から営業開始とのこと、桧風呂が自慢だという。(大人:600円、子供:300円)

風呂から出て、シルバーラインで小出、駅前の旅館に頼み込み泊めてもらう。

二日目(紅葉狩りドライブ):翌朝、6:00出発、小出駅の近くを流れる魚野川に掛かる橋の上から越後三山を眺める、小出町の自慢の風景である、そのまま再び奥只見を目指す、今日は枝折峠へ、大湯温泉を過ぎたころ、大きな駒ケ岳が望め、灰ノ又付近で5,6人の登山者に会う、バスをまっていたのだろうか?

今日も素晴らしい秋空、駒ケ岳が雄大、高度を上げるに従って紅葉も綺麗だ、道は完全舗装でまったく問題は無く枝折峠に着く、駐車場をはみだし、峠を埋め尽くしている。

私たちは、そのまま銀山平に下る、目の前に荒沢岳が大きい、昨日登った尾根が見渡せる、カーブを2,3度下ると、カメラマンが集まっている、奥只見湖から昇る霧の風景画お目当てらしい。

小さな沢、ここで水を汲み、朝食、気温がグーン下がって寒い、駒ケ岳・中ノ岳と荒沢岳の山群は見事というしかない、紅葉狩りは一日一日進んで、昨日より綺麗だ。

二箇所の荒沢登山口駐車場も車でうまっている、銀山平船着場、水面から水蒸気が昇る、この先は、くねくね道、覚え切れない沢がカーブ毎に現われる、最初のカーブから荒沢岳を見上げる鋭い尾根が見える。

雨池橋、ここには数台の車が停まっている、黒沢岳が鋭い、この辺りから紅葉狩りのビューポイントが続く、グーンと高度を上げる、景色も一段と良くなって、紅葉も一段と綺麗、恋ノ岐橋という意味合いの橋を渡る、この辺から反対車線に車が多くなってきた。

尾瀬口からは幾つかの山荘が立ち並ぶ、鷹ノ巣を過ぎるとまもなく平ヶ岳登山口ここにも車が駐車場からあふれ、大勢の登山者が山頂を目指している。

新潟・福島県の県境の金泉橋を渡る、ここから一段と道幅が狭くなって、前方に燧ヶ岳が見え、傾斜も急になって、右に平ヶ岳、前方に燧ヶ岳、さらに平ヶ岳に左端奥に至仏山が顔を出す、峠手前の紅葉は今が盛り、峠を登り切ると尾瀬御池駐車場、周辺はすでに紅葉の盛りは過ぎていた、モーカケノ滝に立ち寄る、何度かここを通過していたので、駐車場から数分で着く、ここは紅葉狩りの観光客で込んでいる、一見の価値あり。桧枝岐に最近、田代山への登山道が完備され大きな標識が立っている、会津駒ケ岳登山口の駐車場も満杯、桧枝岐の紅葉はこれから、小豆温泉の三岩岳登山口にも車が沢山停まっている。

国道352号は国道401号と別れ、舘岩村へ、中山峠の紅葉もこれから、国道400号と合流し、道の駅「たじま」、観光客で賑わっている、塩原温泉に入ってすぐ日帰り温泉がある、ここに入ろうとする車が渋滞中、温泉街は以外と静、渓谷散歩の人は多いが。

西那須野塩原ICから降りて、塩原方向に向かう車が渋滞、私たちはこの渋滞に会わずに、難なく国道400号から国道294号へスムーズに流れた。

シルバーライン

関越自動車道小出ICを降りると案内板には「奥只見湖」が表示されて迷うことは無い、

道の駅「ゆのたに」もある、直ぐに国道352号に入れ、思ったより綺麗な道路でまったく問題は無い、時々見えなくはなるが枝折峠まで越後駒ケ岳がドーンと見えて圧巻です。約12`程でシルバーライン入口で駐車場とトイレがある。国道352号(枝折峠・奥只見・尾瀬御池・舘岩・今市・鹿沼・上三川町)で約13`の湯之谷村に大きな標識の入口があって奥只見湖から流れ出す只見川「奥只見ダム」まで全長約22`、この内約18`がトンネル(19個)で昼間でも暗いドライブとなる、奥只見と大鳥ダム建設道路として開発されて現在は新潟県が管理し無料の県道になっている。
トンネルの中は冷やりとし不気味な感じがする、真っ直ぐ行くと奥只見ダム、銀山平出口から出て日光橋を渡って左折が銀山平舟着場、右折が村杉で荒沢岳登山口になっている。

今回は荒沢岳から小出に戻って一泊、翌日、枝折峠を経て、只見湖から只見川の上流に向かってドライブ、奥只見湖から尾瀬御池間をドライブ、紅葉狩りのビューポイントは黒沢岳周辺で雨池橋から尾瀬御池に向かう峠周辺が最高でした。ただ、観光客の多いのは尾瀬御池から少し新潟県側に下ったところまでで、奥只見湖までは入り込まないようです。また小沢平の尾瀬口山荘辺りから見え出す燧ヶ岳はとても美しい。

 

雪渓崩落事故  2004/8/1 午前11時半頃

2004/8/31:関東から中国四国地方に移動した台風10号、が日本列島に猛暑を与え、また7月中旬の集中豪雨もあって雪崩は予想できたと言う。写真愛好家6人、雪渓の撮影中、4人が下敷き、1人は自力で脱出。

 

銀山平へは、シルバーラインが一番だが、枝折峠経由は素晴らしい展望だから帰路には通過したい、時間帯で一歩通行になっているが問題は無いようです。銀山平は静かで、食堂は無い、従って下山後立ち寄っての食事は無理、荒沢岳登山口には伝之助小屋がある、枝折峠方向に「白銀の湯」の案内に従って進むと銀山平森林公園で、宿泊施設のログハウスがあって、駒ケ岳の展望は素晴らしい、私たちが訪問した日は6軒とも満員でした(銀山平船着場の山荘らがここにログハウスを新設)

HP:わたしの天気予報