榛原から大又:薊岳&明神平 下山は明神谷を下る
大鏡山(標高:1183b)薊岳(雌岳・雄岳)(標高:1406b)前山,明神平(標高:1323b)

 

 

明神平

 

 

  高見山から台高山脈で結ばれる明神平薊岳(あざみだけ)を歩きます。

 

  この台高山脈は池木屋山を経て大台ヶ原へと続いている。

  地図を開いてみると、三重県と奈良県の県境で、川上村の先に大峰山、川上ヶ岳・弥山・八剣山・釈迦ヶ岳がその峰々を見せている。

 

  下山に通過した明神谷は荒れた登山道と林道が続きますが、七滝八壺辺りまで下ると安定した林道(大又林道)で迷う事は有りません。

2011年9月23(金)晴れ「秋分の日」 薊岳・明神平の縦走と、明神谷を厳しく下る

コース

JR京橋駅4:54=(JR大阪環状線)⇒鶴橋駅5:18=(近鉄大阪線)⇒6:35榛原駅7:28=(奈良交通バス)⇒8:40大又バス停8:40―(0:35)→一個目の沢崩れ9:15―(0:15)→二個目の沢渡渉9:30―(0:05)→三個目の沢ダムの様に!9:35―(0:45)→杉伐採地・大鏡池10:20―(0:20)→一つ目のピーク10:40―(0:20)→大展望地点11:00―(0:15)→薊岳11:15―(0:25)→一個目のピーク11:40―(0:10)→二個目のピーク11:50―(0:30)→前山12:20―(0:10)→12:30あしび山荘12:35―(0:25)→崩れ地明神谷出合13:00―(0:10)→明神滝13:10―(0:05)→狭い沢幅13:15―(0:00)→綱渡りの渡渉13:15―(0:05)→綱渡りの渡渉13:20―(0:10)→沢になった登山道13:30―(0:05)→二本の綱で渡渉13:35―(0:05)→林道出合13:40―(0:00)→鉄の橋13:40―(0:05)→13:45工事現場の河原13:50―(0:15)→登山ポスト14:05―(0:40)→七滝八壺14:45―(0:05)→14:50大又バス停=(車)⇒15:20やはた温泉16:18=(奈良交通バス)⇒17:20榛原駅17:31=(近鉄大阪線)⇒鶴橋駅=(JR大阪環状線)⇒京橋駅

 


薊岳から明神平へ

先週は台風の大雨で、大又行きのバスは運休、さて今週は?

昨日電話を入れると崩れ地の復旧も終わり運行が開始とのこと早速出かけることにする。JR京橋駅からJR大阪環状線で鶴橋駅へ、ここから近鉄大阪線で榛原駅へ。ここから奈良交通バスに乗って大又バス停まで入ります。

榛原駅で奈良交通バスに乗ると、登山者は私と男性1人、バスの運転手さんは関東出身の方で話が進む、東吉野村役場を見て、三尾、大豆生、大又の手前で麦谷バス停に立ち寄る、この麦谷方向から土砂ダムから流れ出る泥水が川(麦谷川)の水を汚している、分岐に戻って大又方向に入ると川(大谷川)の水はとても綺麗です。大又バス停は笹野神社の前にあり、バスの車庫もある。

麦谷川と大又川は麦谷口で合流、台風で麦谷川に土砂ダムができてしまったようです、これから登る薊岳はこの二つの川に挟まれるが、下山時の明神谷は大又川の源流で綺麗だとい証になる。


笹野神社の横の道 ここを入る

大又バス停からちょっと戻ると、笹野神社の境内に入らず、左側に登山道がある、台風の爪痕の掃除をしている人に聞き判明する、直ぐに広い林道に出る、登って行くと侵入禁止、登山者はここに入る。

幅の短い道、仮舗装の跡が流さズタズタ、足元には右の杉林から水が流れ出ている、数ヶ所が沢のように流れ出る、流れを横切ってゆくと、道は乾き歩き易くなりホッとする、しかし、道標がなくちょっと迷う、獣除けの網に沿って登るようになって、道はようやく安定する。


無事 渡渉

ところが、台風よる増水で流された沢道を渡渉することになる、続いて杉林の沢がやっかいでした、道が完全に流され、登山道不明、仕方なく上流に登ってルートを探す。


普段の沢の姿は解らない?

結局、沢を渡って見てから登山道を再発見、次は水がダムのように堰き止められた沼を左に見る。


台風で杉林にできた、沼

この沼を左に見て、ちょっと急坂を上ると、今夜は明神平でテント泊のお二人に出合う、足元に岩が現れ歩き難いが、ここまで来ると水の影響は全くない、安定した登山道が続く、地図の古池辻?きっと杉に中に見えた沼があった辺りかもしれない。

地図には雲ノ平とある、きっと杉林周辺が前は綺麗な雲ノ平であったかもしれないと思うと残念です。

この後下山の大又バス停まで登山者の姿は見かけません。

この長い杉林の登山道はすでに飽きている、台風の影響か?根こそぎ倒れている杉が有る、そして長いトラバースが続く、雲ノ平に入ってから、初めて大きく右に曲がる、すぐ左に曲がりジグザグになって、杉の伐採地に着く、大鏡池、期待の湖風景は無い、大鏡神社が登山道から離れた位置に立っている、立寄らず、先を急ぐ。


大鏡神社・大鏡池が杉の奥に見える

広い場所で、登山道の踏み跡が明瞭ではないが、ここは尾根道を行く、右の谷の向こうに山々が見える、脈々と続く奈良の山々ですかね。ブナが現れるのだが、伸び放題の杉にいじめられて美林のブナの面影が消えつつある、どこにでもこのような光景を見るのが辛いですね。

踏み跡の薄い道を時々現れるリボンで確認し前進する、ピークに登ると登山道は一本化され迷うことは無い、だんだん、美林のブナ林になる。


美林のブナ  苔が根元を飾る 雨量の多い台高山脈である

小さなピークの陽だまりで休憩、周囲の木々の葉が台風で吹き飛ばされ紅葉狩りは楽しめないかも知れない。

巨岩が多くなって、シャクナゲの多い釣尾根に変わる、


大展望が飛び込む

大展望の尾根道に出る、少し下って、再び登る道は細尾根の岩場。遠望に見えるのが大峰山か大台ヶ原方向だろうか?


岩場の細い道が続く

急坂をグイグイ登る、展望もぐんぐん良くなる、吊尾根のピーク。


この岩の上が薊岳 雌岳

このピークが薊岳、大展望、但し、関西の山登りは浅い経験者の私では説明できません。


大展望を楽しむ

ちょっと寒い風、先を急ぐ、長い尾根道が明神平まで続きます。


素晴らしいブナに囲まれた尾根道

ルンルン気分、ただ、台風で吹き飛ばされた木々の葉は紅葉狩りに影響しますね!ピークを数えながら越えて行くが、大きな登りは無い、二つ目のピークを過ぎると尾根が二つ並ぶ二重尾根、三つ目は軽く過ぎ、四つ目はキツイ、目の前に明神平が広がり前山です。


前山から明神平を眺める

眼下にあしび山荘を見て下る。


あしび山荘

明神岳分岐をあしび山荘へ、山荘の周囲には案内がなく、山荘を一周し、裏に回って、明神谷への道を確認してくだる


この辺りはまだまだ!ルンルン気分です

この辺りはこの後の荒れた道を知らないからルンルン気分です。

綺麗に整備された登山道を下る、沢の源頭を横切る、次の沢を全く問題なく通過、次々と沢を横切って下る、崩れ地で道が無い。最初の難関!


最初の難関

この滝を横切らないと対岸に渡れない(笑)写真の右手前に手を突き、左下の岩場に飛び移る、渡った後滝を振り返る、結構凄い所で、逆に、ここを登るのは無理ですね!


美しい、見ているだけなら!

続いて明神滝、これは見るだけ、国見山を経て伊勢辻山と周遊コースがあるがここはやはり明神谷を下る方が遥かに面白い。


明神滝

ゴウゴウト流れ落ちる明神滝、登山道は直ぐ横を通過!次々と現れる滝群!


今にも崩れそうな沢底

一度沢床に降りる、今まで続いた登山道は消え、迷路!それでも対岸に道が見える。


一番幅の短い所を飛び越える!

危険だが綺麗です、続いて一本綱(1本ですよ!)を頼って渡渉、必死です!


一本綱を頼る

綱の安全性というか、ぴんーっと引っ張って自分の体重をかけ、大丈夫か綱の根元を確認し、足を沢にそのまま入れる、頭が触れない様であれば安全に渡渉可能です。


ここは上から下る

上の写真:中央から左に下る所です、足は思い切り水に入れ足場を確認して、四足で左手前に飛び移りました!直前の台風の影響だけでは無く、以前から崩れていたのでしょう。


登山道は沢に!

上の写真は登山道が沢に、きっと本流が土砂に埋まり、ここに溢れだしたのでしょう!上流で下記の写真と同じような小屋が押しつぶられていました!


同じ様な小屋が、上流ではつぶされていた!

ここまで来てホットして進みますと、今度は二本綱が貼ってある、嫌な渡渉でした!


ここを渡渉する

手前から向こう岸へ渡ります、中央に岩が有り、手前で扱けたら、この中央の岩が命を守ってくれると信じ、綱に取付きます、複数本の綱の場合でも一本に集中し、他の綱はあくまで補助として使う、そして渡り出してから綱の役目を変えないことです。中央の岩の向むこうに着いたときは、右の大きな岩が頼りでした!


林道出合 登山口だが?

この景色と足元の安定感!なんとも言えません、林道に出て、直ぐに左に橋があり渡り、下ると河原にでます、なんとここで登山道はプツンとキレ、崩壊しています、谷底で戻る以外無いのかとちょっと焦りましたが。

工事中、ならば、工事の人も歩いているだろと、沢の左側を下ります、腰から下はびしょびしょ!


向かって左を下る

右の本流は絶対無理、うまい具合に、左にコースが有る、決して登山道ではありません、崩壊し登山道と林道は流されていました!


下って振り向く

この辺り崩壊で崩れ、重機が一台必死で別コースを作っていましたが、人間の技を越えた作業に見えましたが、プロの重みを感じこの現場を静かに去るしかありません。


空しい、登山届ポスト

登山ポスト、最近は何時投稿されたのでしょうか?「車上ねらいに注意」と有るが今は誰もここまで入れませんネ!

美しい滝が両側から流れだし綺麗です。


夫婦滝?

そして観光名勝の七滝八壺を見学、林道から数分入るだけです、


七滝八壺

明神滝群を見てきた後だけに、ちょっと期待薄でした。


七滝八壺

それでも水量が多く圧巻!

大又バス停に着くと笹野神社の木が倒れ伐採中、バスは入れず、一つ先のバス停まで神社の関係者の方が車で送ってくれるという、麦谷口バス停だが、更に先のやはた温泉まで送っていただく、のんびり次のバスを待つことにする。

HP:わたしの天気予報